出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…これは回転速度の異なる水の部分どうしが,粘性によって互いに速度を一様にしようとする向きに力を及ぼすためである。粘性を有する流体を粘性流体viscous fluid,粘性をもたない流体を完全流体というが,実在の流体は超流動状態の液体ヘリウムを除けば,多かれ少なかれ粘性をもっている。 図に示したように粘性をもつ流体を2枚の平板の間にはさみ,上の平板を一定の速度で右のほうへ移動させると,速度こう配をもった流れが生ずる。…
… 静止している流体中では,その中にとった面を通して両側の流体が及ぼし合う力は面に垂直に押し合う圧力であるが,運動している流体では変形(ひずみ)速度にさからう粘性による力(粘性応力)が現れる。粘性の影響が小さい場合の理想化として,粘性を無視し内力としては圧力しか働かないとした流体を完全流体と呼ぶが,超流動状態の液体ヘリウムを除けば実在の流体はすべて粘性をもつ粘性流体である。通常の流体では粘性応力は変形速度の一次関数となり(ニュートンの粘性法則),ニュートン流体と呼ばれる。…
※「粘性流体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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