デジタル大辞泉
「粘性率」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ねんせい‐りつ【粘性率】
- 〘 名詞 〙 流体の粘性の度合を表わす語。流れに垂直な方向への速度の大きさの勾配で、応力の大きさを割ったもの。ふつう気体では温度が上がると大きくなり、液体では反対に温度が上がると小さくなる。単位はポアズ。粘度。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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粘性率
流体がx軸に平行に流れ,速度uがy方向に変化しているとき,y軸に垂直な面にはη∂u/∂yの大きさの接線応力が現れる.比例定数ηを粘性率といい,流体によって定まる物質定数である.流体の密度をρとすると,η/ρを動粘性率という.一般に温度が上がると液体では粘性率が減少し,気体では増加する[長倉ほか : 1998].単位はSI系でPa・s(パスカル・秒)である.CGS系ではP(ポアズ,poise, 1P=0.01Pa・s)で示し,20℃における水の粘性は0.01Pである.岩石の熔融体の粘性は1 400℃で,玄武岩の10Pから黒曜岩の105に変化する.1 200℃では玄武岩は103P,黒曜岩では107Pである.岩石の粘性率の測定値は温度,岩質により様々であり,これらを集めた文献がある[鈴木 : 1994, Clark : 1966, 可児 : 1933, 久野 : 1954, 東京天文台 : 1986, 荒牧 : 1979, Scarfe, et al. : 1983].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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粘性率
ねんせいりつ
coefficient of viscosity
流体の粘性の大きさを表わす定数。粘度,粘性係数ともいう。いま,流れの速度 u が,それと直角の y 軸方向に変化しているとすると,y 軸に垂直な面に対して,面に平行な方向に粘性力が働く。粘性流体においては,単位面積あたりの粘性力 τ は速度勾配 ∂u/∂y に比例し,τ=μ∂u/∂y で表わされる。比例定数μは流体によって定まる物質定数で,これを粘性率または粘性係数という。 SI 単位は N・s/m2 ,CGS 単位はポアズ (記号は P ,dyn・s/cm2 ) である。粘性率は液体では温度とともに減少するが,気体では増加する。また,液体では圧力とともに増加するが,気体ではほとんど変化しない。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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粘性率【viscosity coefficient】
単に「粘性率」あるいは,粘度*というときには,粘性流体の変形の応力と変形速度の比(簡単には一次関数と見なすので)として定義される.単位はポアズ(cgs単位系),SI単位系ではパスカル秒(Pa・s).
なお,これを密度で割った値を「動粘性率」という.cgs単位系での単位はストークス(St),SI単位系ではm2s-1 が単位となる.
出典 朝倉書店法則の辞典について 情報
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出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の粘性率の言及
【粘性】より
…τは速度こう配に比例し,ニュートンの粘性法則, τ=μ∂u/∂yに従う。比例定数μは粘性率coefficient of viscosity,または粘性係数と呼ばれ,物質によって異なり,液体のほうが気体よりはるかに大きい。また温度によってもかなり変化し,一般に気体では温度が上昇するとそれにつれて増加するが,液体では逆に減少する。…
※「粘性率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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