紀州ネル(読み)キシュウネル

デジタル大辞泉 「紀州ネル」の意味・読み・例文・類語

きしゅう‐ネル〔キシウ‐〕【紀州ネル】

木綿ネル通称明治初期に、紀州の瀬戸重助が作り始めたところからいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「紀州ネル」の意味・読み・例文・類語

きしゅう‐ネル キシウ‥【紀州ネル】

〘名〙 (「ネル」はフランネルの略) 綿フランネルの通称。日本では明治の初め和歌山県で初めて作られたところからいう。
金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉中「紀州ネルの下穿(したばき)高々と尻褰(しりからげ)して」

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世界大百科事典(旧版)内の紀州ネルの言及

【和歌山[県]】より

…江戸時代には紀北の紀ノ川流域ではワタ作が盛んになり,ワタを原料とした綿織物の生産を促した。織物の中で,現在の和歌山市では幕末の紀州藩の武士の軍服に供された紋羽(もんば)織がのちに改良されて紀州ネルに発展し,また明治初年には軍靴の生産も奨励された。和歌山市を中心に行われている皮革産業は現在も在来工業の中で重要な地位を占めている。…

※「紀州ネル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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