純粋主義(読み)じゅんすいしゅぎ(その他表記)Purisme

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「純粋主義」の意味・わかりやすい解説

純粋主義
じゅんすいしゅぎ
Purisme

ピュリスム。第1次世界大戦後フランスの画家 A.オザンファン建築家ル・コルビュジエが主張した造形の純化を意図する芸術思潮。 1918年,彼らはその宣言書たる共著『キュビスム以後』 Après le Cubismeを発表するとともにパリのトマス画廊で展覧会を開催。キュビスムによる対象の解体に抗議して,対象の造形的要素を厳格な科学的規則に基づいて再構成することにより,絵画に建築的構造美を与えることを主張。また 19~25年まで雑誌『レスプリ・ヌーボー』を発行して彼らの思潮の展開,普及に努めたが,その影響は絵画よりもむしろ建築やデザインに及んだ。

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世界大百科事典(旧版)内の純粋主義の言及

【オザンファン】より

…サン・カンタン生れ。初めキュビストとして活躍したがこれに十分満足せず,1918年に画家で建築家のジャンヌレCharles‐Édouard Jeanneret(ル・コルビュジエ)と共に〈ピュリスムpurisme(純粋主義)〉を提唱して,明確な線および形,簡潔な画面構成を強調し,造形言語の純化を企てた。20‐25年,共同で雑誌《エスプリ・ヌーボーL’Esprit Nouveau(新しき精神)》を刊行。…

※「純粋主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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