素絹(読み)ソケン

デジタル大辞泉 「素絹」の意味・読み・例文・類語

そ‐けん【素絹】

練っていない生糸で織った絹。織文のない生絹すずし
素絹のころも」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「素絹」の意味・読み・例文・類語

そ‐けん【素絹・麁絹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. まだ練ってなく、綾紋のない生絹(すずし)の類。
    1. [初出の実例]「切上緒縄纓冠、右以麁絹之」(出典西宮記(969頃)一七)
    2. 「荒き粗絹用ひたる一種の鄙画有之候」(出典:随筆・玉洲画趣(1790))
  3. そけん(素絹)の衣」の略。〔庭訓往来(1394‐1428頃)〕

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普及版 字通 「素絹」の読み・字形・画数・意味

【素絹】そけん

白絹

字通「素」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の素絹の言及

【衣帯】より

…いずれも紋織の綾などで仕立て,宮廷装束のものとほぼ同じである。
[法衣]
 もっとも一般的な法衣は,袍裳(ほうも),鈍色(どんじき),素絹(そけん),直綴(じきとつ)の4種である。(1)袍裳 法服(ほうぶく),袍服(ほうぶく)とも記し,上半身の袍と,下半身の裳とに分かれた仕立てである。…

【法衣】より

…なお平安時代から,絹で仕立てた白色の同形式の鈍色(どんじき)も着用された。(3)裘代(きゆうたい),素絹(そけん),打衣(うちぎぬ),(かさね),空袍(うつほ)など平安時代に登場した裳付の法衣。(4)特異な法衣として,修験の鈴懸(すずかけ)や時宗の阿弥衣(あみぎぬ)がある。…

※「素絹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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