統一か死か

山川 世界史小辞典 改訂新版 「統一か死か」の解説

「統一か死か」(とういつかしか)
Ujedinjenje ili smrt

通称は「黒手組」。1911年に反ハプスブルク帝国と大セルビアの実現をめざして結成されたセルビア秘密結社。セルビア王国の軍人アピス大佐を中心とする「大セルビア主義」の組織である。サライェヴォ事件を引き起こすボスニア青年ボスニアに軍事的支援を行ったことが知られている。この組織とは別に,1908年のハプスブルク帝国によるボスニア併合に反対して結成された,セルビア人文民の組織ナロードナ・オドブラナ(民族防衛団)があった。サライェヴォ事件に際して,ハプスブルク帝国政府は最後通告のなかで,事件の背後にあるのは民族防衛団だと非難して,セルビアに宣戦布告した。実際には,民族防衛団が文化活動に限定されていくことに不満をいだき,活発な軍事活動を続けていたのは「統一か死か」であった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

デジタル大辞泉プラス 「統一か死か」の解説

統一か死か

20世紀初頭のセルビアで組織された大セルビア主義の秘密結社「黒手組」の正称

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