絶対価格・相対価格(読み)ぜったいかかくそうたいかかく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「絶対価格・相対価格」の意味・わかりやすい解説

絶対価格・相対価格
ぜったいかかくそうたいかかく

商店で日常目にする価格、たとえばリンゴ1個200円、ナシ1個100円、バナナ一房300円などのように貨幣によって表示されたものを絶対価格absolute priceまたは貨幣価格money priceという。絶対価格は、ある商品一単位が何単位の貨幣と交換されるかを示している。次にリンゴ1個とバナナ一房は何個のナシと交換されるかを考えてみよう。そのためには、リンゴとバナナのそれぞれの絶対価格のナシの絶対価格に対する比率、つまり200対100、300対100を考えるとよい。前者の比率の値二は、リンゴ1個とナシ2個とが、また後者の比率の値三は、バナナ一房とナシ3個とが、それぞれ交換されることを示している。これらの比率の値二と三とが、ナシ表示によるリンゴとバナナの相対価格relative priceである。商品の価値を比較するときに基準とされる商品(いまの例ではナシ)を価値尺度財(ニューメレール)という。ある商品の相対価格は、その商品一単位が何単位の価値尺度財と交換可能かを示すのである。このような観点からすると、ある商品の絶対価格は、貨幣を価値尺度財とする相対価格と考えることもできる。その商品一単位が価値尺度財である貨幣の何単位と交換可能かを示すのが、その商品の絶対価格だからである。

[内島敏之]

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