綾戸穴道(読み)あやどあなみち

日本歴史地名大系 「綾戸穴道」の解説

綾戸穴道
あやどあなみち

近世、利根川右岸沿いの道(沼田街道西通)岩本いわもと村綾戸付近で流路から離れ、十八坂七曲りの坂越えで群馬郡上白井かみしろい(現北群馬郡子持村)桜ノ木へ出、渋川方面へ通じていた。しかし約六キロの迂回で、冬季路面が凍結するなど困難なものであった。十八坂越両端の岩本村・上白井村はじめ周辺諸村は綾戸峡谷沿いに隧道を掘ることを計画、天保一三年(一八四二)それまで従来の通行人が減ることや公道修理の手間がかかることなどを理由に反対を続けていた旧道沿いの岩本村上野の新田組うわののしんでんぐみを説得、同一四年には沼田役所、翌一五年には幕府代官所へ岩本村より申請、承認を受け、同年着工(「参詣道切開日記」金剛院文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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