縮葉病(読み)しゅくようびょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「縮葉病」の意味・わかりやすい解説

縮葉病
しゅくようびょう

モモ、アンズウメの病気で、糸状菌(カビ)の寄生によっておこる。4~5月ごろ、新葉が縮んで、凸凹になる。この部分はしだいに赤みを帯び、のちに肥大して葉に大きなしわを生じてゆがむ。6月下旬にはこれらの病葉には、病原菌子嚢(しのう)胞子が形成され灰白色になり、のちに枯れる。病原子嚢菌類で、モモではタフリナ・デホルマンスTaphrina deformans、アンズ、ウメではタフリナ・ムメTaphrina mumeである。伝染子嚢胞子が飛び散って、枝や葉につき菌糸で越冬春先に新梢(しんしょう)を侵して発病する。この時期に多雨低温であると発病が多くなる。芽が出る直前に石灰硫黄(いおう)合剤を散布して防ぐ。

[梶原敏宏]

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