織裳郷(読み)おりもごう

日本歴史地名大系 「織裳郷」の解説

織裳郷
おりもごう

和名抄」高山寺本・東急本ともに「於利毛」と訓を付す。「おりも」は「もをおる」という日本語を漢字で表現し、これを訓読みにしたものである。和銅四年(七一一)三月の多胡郡建置のとき、甘楽かんら郡から編入された四郷の一つである(続日本紀)。現多野たの吉井よしい長根ながねの小字名に折茂おりもがあるので、これを遺名とみる。明治九年(一八七六)の全国土地測量施行の頃まで「織裳」「織茂」を使っていたが、文字が難しいので「折茂」の二字に改めたという。折茂の地を「多野郡誌」は辛科からしな(韓級)郷とする。それは地勢からみて、折茂に隣接して旧多胡村大字神保じんぼ(現吉井町)に辛科神社が鎮座し、この神社名を辛科郷の遺名とされていることによると思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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