繰込理論(読み)くりこみりろん

精選版 日本国語大辞典 「繰込理論」の意味・読み・例文・類語

くりこみ‐りろん【繰込理論】

  1. 〘 名詞 〙 電子と電磁場との相互作用で、電子の質量電荷が有限の値をもつという実験事実と、無限大に発散するという量子力学上の理論値との矛盾を解決しようとする理論。昭和二二年(一九四七)頃、朝永振一郎、アメリカのファインマン、シュウィンガーらが個別に完成。無限大に発散する理論上の物理量を実測値で置き換え(=繰込み)て有限化し、近似的な解決をはかるもの。理論の無限大の項の本質的な解明を避けてなされた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android