デジタル大辞泉 「聞こす」の意味・読み・例文・類語 きこ・す【聞こす】 [動サ四]1 《「き(聞)かす」の音変化》「聞く」の尊敬語。お聞きになる。「麗くはし女を有りと―・して」〈記・上・歌謡〉2 《1の意味から変化したものとも、下位者に言い聞かせる意の四段活用動詞からともいう》「言う」の尊敬語。おっしゃる。「な寝いねそと母―・せども」〈万・三二八九〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「聞こす」の意味・読み・例文・類語 きこ・す【聞】 〘 他動詞 サ行四段活用 〙① ( 「聞く」に、尊敬の助動詞「す」の付いた「聞かす」の変化した語か ) 「聞く」の尊敬語。お聞きになる。聞かす。[初出の実例]「遠々(とほどほ)し 高志(こし)の国に 賢(さか)し女(め)を 有りと聞かして 麗(くは)し女を 有りと伎許志(キコシ)て」(出典:古事記(712)上・歌謡)② ( ①の変化したものともいうが、あるいは、「言って聞かせる」の意で、「(上位者が)言い聞かせる」の気持から尊敬語化したものか ) 「言う」の尊敬語。おっしゃる。のたまう。[初出の実例]「八田の 一本菅(ひともとすげ)は 独り居りとも 大君し よしと岐許佐(キコサ)ば 独り居りとも」(出典:古事記(712)下・歌謡)「なにごとのたまふ殿にかあらん。かくきこし給へれば」(出典:岩瀬本大鏡(12C前)五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例