聰明(読み)そうめい

精選版 日本国語大辞典 「聰明」の意味・読み・例文・類語

そう‐めい【聰明】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「聰」は耳がよくきこえること、「明」は目がよく見えること )
  2. ( 形動 ) 物事の理解が早く、道理に通じていること。かしこいこと。また、そのさま。そうみょう。
    1. [初出の実例]「姓は稗田、名は阿礼、年は是れ廿八。人と為り聰明にして、目に度(わた)れば口に誦み、耳に払るれば心に勒しき」(出典古事記(712)序)
    2. 「御幼稚の時より利根聰明(ソウメイ)に御坐せしかば」(出典:太平記(14C後)一)
    3. [その他の文献]〔易経‐鼎〕
  3. 釈奠(せきてん)の時のそなえもの。胙(ひもろぎ)。そうみょう。そうめ。
    1. [初出の実例]「そうめいとて上にも宮にもあやしき物などかはらけにもりてまいらする」(出典:春曙抄本枕(10C終)一一七)

そう‐みょう‥ミャウ【聰明】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) =そうめい(聰明)色葉字類抄(1177‐81)〕
  3. そうめい(聰明)
    1. [初出の実例]「孔子などは奉りてする事なるべし。そうみゃうとて、うへにも色にもあやしき物など、かはらけに盛りて」(出典:能因本枕(10C終)一三五)

そう‐め【聰明】

  1. 〘 名詞 〙そうめい(聰明)
    1. [初出の実例]「そうめとて、上にも宮にも、あやしきもののかたなど、かはらけに盛りてまゐらす」(出典:枕草子(10C終)一三二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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