肉骨粉(読み)ニクコップン

デジタル大辞泉 「肉骨粉」の意味・読み・例文・類語

にく‐こっぷん【肉骨粉】

家畜から食肉を除いた残りの部分加熱処理し、粉末にしたもの。飼料肥料にする。→骨粉牛海綿状脳症

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「肉骨粉」の意味・わかりやすい解説

肉骨粉
にくこっぷん

食用の家畜、家禽(かきん)を解体する際に出る、肉の部分を除いた残りの骨、皮、内臓などを化学処理し、乾燥・粉砕したもの。日本では年間約40万トンが生産される(2000年時点)。骨のみを粉末処理したものは骨粉とよばれる。肉骨粉、骨粉ともカルシウムに富み、肥料、飼料として利用される。肉骨粉はタンパク質を多く含むため、飼料としての用途が広い。牛海綿状脳症(BSE)に感染したウシの肉骨粉飼料が同病の拡大の原因とされ、イギリスでは1988年から反芻(はんすう)動物に反芻動物由来の肉骨粉の使用が禁止された。その後、ニワトリ、ブタ用の飼料がウシに流用されるケースがあることが判明、1996年にはすべての家畜への使用を禁止した。同年、日本でもイギリスからの肉骨粉の輸入を禁止した。2001年からEU(ヨーロッパ連合)地域でも全面使用禁止となった。日本では2001年(平成13)9月、千葉県でBSEに感染したウシが発見されたため、ウシの肉骨粉の使用を禁止、すべて焼却処分とすることを決めた。

[編集部]

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