肝の束(読み)きものたばね

精選版 日本国語大辞典 「肝の束」の意味・読み・例文・類語

きも【肝】 の 束(たばね)

  1. 五臓六腑が一つに束ねられているものと見て、その束ね目。内臓の中で最も大切な所。急所中の急所。また、その臓器である心臓
    1. [初出の実例]「せいびゃうの大矢にきものたばねはとをされつ、何かはもってこらうべき」(出典:幸若・屋嶋軍(室町末‐近世初))
  2. 物事に恐れない気力。きもったま。
    1. [初出の実例]「胆(キモ)の束(タバ)ねの、野太い若衆も」(出典歌舞伎傾情吾嬬鑑(1788)序幕)
  3. 物事の重要な所。急所。
    1. [初出の実例]「御不審あらば承らんと和(やはら)かに肝(キモ)の束(タバネ)を指通され」(出典:浄瑠璃・奥州安達原(1762)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android