肴物(読み)こうぶつ

精選版 日本国語大辞典 「肴物」の意味・読み・例文・類語

こう‐ぶつ カウ‥【肴物】

〘名〙 公家饗宴の時、正式の宴会のあと、くつろいでからの席に出す、菓子やくだもの。
満佐須計装束抄(1184)一「かうぶつとて、土高坏(つちたかつき)折敷にしたるさかな、くだものをまゐらせ」

さかな‐もの【肴物】

〘名〙 =さかな(肴)
御堂関白記‐寛仁元年(1017)一二月四日「件肴物源大納言儲之、饗座追物不定」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の肴物の言及

【肴】より

…〈さかな〉は〈酒のな〉の意で,酒を飲むときに添える食物をいい,これに〈肴〉の字をあてる例は《常陸風土記》あたりから見られる。さかなは酒肴,肴物ともいった。さかなとして供された食物の種類は多岐にわたるが,室町期までは干物(からもの),削物(けずりもの)などと呼ばれた魚貝類の乾燥品が多かった。…

※「肴物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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