肴
さかな
酒に添えるものの総称。古くは服飾品や武器などが引出物として酒に添えられた。江戸時代中期以後,宴会料理の発展に伴って食品が主となり,酒との釣合いから一般に魚類をさすようになった。また酒席の座興になる話題や歌舞のこともいう。
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な【肴】
〘名〙
鳥獣の肉、
魚介、野菜類など
副食物とするものの総称。おかず。
※古事記(712)中・歌謡「前妻
(こなみ)が
那(ナ)乞はさば 立柧棱
(たちそば)の 実の無けくを 扱
(こ)きしひゑね」
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な【×肴】
鳥獣の肉や魚介・野菜など、酒・飯に添える副食物の総称。おかず。
「後妻が―乞はさば柃実の多けくを」〈記・中・歌謡〉
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肴
松下育男の詩集。1978年刊行。1979年、第29回H氏賞受賞。
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さかな【肴】
古く日本では鳥獣肉,魚貝,蔬菜(そさい)など副食物とする物すべてを〈な〉と呼んだ。〈さかな〉は〈酒のな〉の意で,酒を飲むときに添える食物をいい,これに〈肴〉の字をあてる例は《常陸風土記》あたりから見られる。さかなは酒肴,肴物ともいった。さかなとして供された食物の種類は多岐にわたるが,室町期までは干物(からもの),削物(けずりもの)などと呼ばれた魚貝類の乾燥品が多かった。しかし,1136年(保延2)12月に藤原頼長が催した大饗(だいきよう)のように,蒸しアワビ,キジの乾肉以下の干物8種,コイ,キジ,マス,スズキ,タイを含む生物8種その他といった例もある。
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