ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「胎児医学」の意味・わかりやすい解説 胎児医学たいじいがくfetology 子宮内の胎児を対象に,検査,診断,治療を行う医学。子宮内胎児に触れることは妊娠中には不可能であるが,母体の血液や尿の検査とか,羊水を採取して分析したり,超音波診断などにより,胎児の性別,先天異常の有無,現在の状態,予後などを間接的に診断することができる。分娩中には,産道を介して児頭から血液を採取し,血中の酸素や二酸化炭素濃度,pHなどを測定することができる。胎児心拍数の測定によっても,状態を知ることができる。 Rh式血液型不適合で胎児が重症の貧血に陥っている場合には,子宮内で輸血をすることも可能である。しかし胎児医学は,検査,診断に比較すると,治療面がまだあまり進歩していない。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by