胡粉色(読み)ゴフンイロ

デジタル大辞泉 「胡粉色」の意味・読み・例文・類語

ごふん‐いろ【×胡粉色】

胡粉の色。わずかに黄みがかった白色

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

色名がわかる辞典 「胡粉色」の解説

ごふんいろ【胡粉色】

色名の一つ。JISの色彩規格では「みの」としている。一般に、絵画用の白色顔料である胡粉の色をさし、ごくわずかに黄みがかった白。胡粉とはイタボガキなどの殻を砕いて精製した絵の具のこと。室町時代以降に使用されるようになった。江戸時代初期の豪華本「嵯峨さが」では用紙下地に胡粉を塗った。また茶道導火に用いる枝炭えだずみは胡粉を塗って化粧がけしたもので、白炭しろずみともいう。燃え残りの姿が美しく茶人に好まれたという。胡粉という用語は奈良時代に登場しており、古くは中国が胡とよんだ地域から伝えられた鉛白えんぱくをさしたとされる。しかし、顔料として一般化したのは牡蛎かきなどの殻を原料としたもの。

出典 講談社色名がわかる辞典について 情報

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