能仁寺跡(読み)のうにんじあと

日本歴史地名大系 「能仁寺跡」の解説

能仁寺跡
のうにんじあと

[現在地名]城南町下宮地

現在は小さな釈迦堂一宇を残すだけだが、かつては三六坊が並ぶ肥後国最古の臨済宗寺院であった。鳳翔山浄土寺と称した。「国誌」や「事蹟通考」所引の寺記などによれば、文永二年(一二六五)菊池武房が建立し、宋の西蜀王の子で、弘長元年(一二六一)に渡来した宝山鉄を開山としたと伝える。宝山鉄は元徳元年(一三二九)八九歳で死去したが、その後、元亨年間(一三二一―二四)には京都建仁けんにん寺の無涯仁浩が住んだという(本朝僧宝伝)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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