普及版 字通 「脣」の読み・字形・画数・意味
脣
11画
(異体字)唇
10画
[字訓] くちびる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は辰(しん)。辰は蜃(しん)の初文。蜃(はまぐり)が足を出して歩く形で、肉片などの動く意がある。〔説文〕四下に「口の(端)なり」という。〔左伝、哀八年〕に「脣びて齒し」の語がある。唇は震動の震の初文。祭肉のを用いる呪儀で、口は(さい)、祝の意。脣とは別義の字であるが、〔六書故〕に唇を脣の俗字とする。いま常用漢字表には、唇を脣の意の字とする。
[訓義]
1. くちびる。
2. ふち、はし。
3. また・唇に作る。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕脣吻 上、久知比留(くちびる)、下、久知佐良(くちさきら)〔名義抄〕脣 ホトリ 〔立〕脣 ホトリ・コヒル・クチビル
[熟語]
脣歯▶・脣脂▶・脣笑▶・脣舌▶・脣頭▶・脣吻▶
[下接語]
花脣・緘脣・紅脣・香脣・絳脣・朱脣・小脣・焦脣・染脣・丹脣・点脣・霑脣・脣・動脣・反脣・揺脣
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報