ふくれ【脹・膨】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「ふくれる(脹)」の連用形の名詞化 )
- ① ふくれること。また、ふくれたところやもの。
- [初出の実例]「美麗物(うましもの)何所飽かじを尺度(さかど)らが角の布久礼(フクレ)にしぐひあひにけむ」(出典:万葉集(8C後)一六・三八二一)
- ② 刀身の地鉄の合わせ目に空気がはいってふくれあがっているもの。傷の一つ。
- ③ 狂言面の一つ。醜女をあらわす「乙御前(おとごぜ)」の一種。頬が特にふくれあがっていることによる名称。「比丘貞」「庵の梅」の老尼にも用いられる。
脹③
- [初出の実例]「狂言の面は、能の面をくづしたる也、笑尉を、のぼりびけにし、しゃくみを、ふくれになをし」(出典:わらんべ草(1660)四)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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