笑尉(読み)ワライジョウ

デジタル大辞泉 「笑尉」の意味・読み・例文・類語

わらい‐じょう〔わらひ‐〕【笑尉】

能面の一。笑みをうかべた老人の面。「とおる」「阿漕あこぎ」などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「笑尉」の意味・読み・例文・類語

わらい‐じょうわらひ‥【笑尉】

  1. 〘 名詞 〙 能面の一つ微笑を帯びた老人の面。「融(とおる)」「阿漕(あこぎ)」などに用いる。
    1. 笑尉
      笑尉
    2. [初出の実例]「恋の重荷の面とて、名誉せしわらひぜうは、夜叉が作也」(出典:申楽談儀(1430)面の事)

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世界大百科事典(旧版)内の笑尉の言及

【能面】より

…先行芸能のなかで成立した翁系の諸面を別にすると,(1)尉,(2)鬼,(3)男,(4)女,のように大別するのも一つの方法である。(1)の尉面では小尉(小牛尉),阿古父(阿瘤)(あこぶ)尉,朝倉尉,笑(わらい)尉,皺(しわ)尉などが典型的な型で,石王兵衛の創作した石王(いしおう)尉,三光坊の三光尉などがこれに加わる。(2)は口を開いた阿(あ)形と,閉じた吽(うん)形に分けることができ,前者には飛出(とびで)の,後者には癋見(べしみ)の諸面があり,年たけて威力のある悪尉の諸種もここに入れてよいであろう。…

※「笑尉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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