膀胱留置カテーテル

六訂版 家庭医学大全科 「膀胱留置カテーテル」の解説

膀胱留置カテーテル
(外傷)

 尿道を通じてカテーテル(管)を膀胱内に挿入し、持続的に尿を体外に排出させることを指します。

 膀胱内に尿が充満していて自分では排尿できない状態(尿閉(にょうへい))、支配する神経の障害で膀胱壁の筋肉の収縮が不完全な状態(神経因性膀胱)、また、手術後で尿量の管理を行う時など、さまざまな状況でカテーテルを留置することがあります。

 カテーテルは、天然ゴムや高分子化合物で作られ、表面にはシリコンシルバーを塗布し、細菌感染を予防する工夫がされています。通常は通路が2本あり、1本は尿を導くものであり、1本は先端部に取り付けてある風船状のもの(バルーン)を滅菌水(めっきんすい)でふくらませるためにあります。

 バルーンが膀胱内でふくらむと、カテーテルは引き抜くことはできません。人によっては、カテーテルの留置で尿道、膀胱が刺激され、苦痛を伴うこともあります。その場合は、鎮痛薬などで対応します。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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