興慶宮公園(読み)こうけいきゅうこうえん

世界の観光地名がわかる事典 「興慶宮公園」の解説

こうけいきゅうこうえん【興慶宮公園】

中国の陝西(せんせい)省の省都・西安シーアン)東郊外にある遺跡公園。西安は、かつての唐の都の長安で、玄宗皇帝の時代(8世紀前半)、ここには政治の中心となり、玄宗と楊貴妃が居住した長安城の興慶宮があった。当時の宮殿は、北京故宮の2倍(およそ135ha)の広大なもので、楼閣や湖、林や花園のある庭園があった。この宮殿には李白などの文人が招かれて詩を詠んだ。遣唐使として唐にわたり高官となった阿倍仲麻呂(698~770年)も訪れている。現在、この庭園にあった花萼相輝楼、沈香亭などが復元されて公園となっている。園内には阿倍仲麻呂の留学1200周年を記念して、1979年に建てられた記念碑もある。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android