共同通信ニュース用語解説 「舌がん」の解説
舌がん
舌にできるがんで、口の中と唇にできる
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舌にできるがんで、口の中と唇にできる
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救命救急
出典 法研「EBM 正しい治療がわかる本」EBM 正しい治療がわかる本について 情報
舌がんは
舌は、摂食、
原因は不明ですが、他の口腔がんと同様に喫煙、飲酒、義歯やむし歯による持続的な慢性刺激や損傷が誘因と考えられています。
さらに、
病変の表面には
乳頭型、肉芽型および白板型のがんは外向性に発育し、粘膜表層を広範囲に進展しますが、深部への
潰瘍型や膨隆型は内向性に発育し、深部組織に深く浸潤して嚥下障害や構音障害を来します。
診断には生検(病変の一部を採取して顕微鏡で調べること)を行い、組織学的に確定します。がんと確定した場合には、さらにCT、MRI、超音波、PETなどの画像診断を行い、進行度(病期)を決定します。進行した舌がんの診断は視診でも容易ですが、初期がんでは他の病変との鑑別が困難な場合があります。
潰瘍型では外傷性潰瘍との鑑別が必要で、その原因が歯や
膨隆型の場合には
また、触診で病変周囲の硬結(しこり)の有無を調べます。良性腫瘍では硬結はありません。炎症性肉芽では硬結は触れますが、その範囲は限られています。
治療の主体は、手術か放射線治療になります。両者はほぼ同等の治療成績をあげています。初期がん(T1、T2症例)にはIr192、Au199による組織内照射を主体とした放射線治療を行います。また、術後に機能障害を残さないで完治が期待できる早期がんには手術が選択されます(舌部分切除)。
初期がんでも頸部リンパ節に転移を認める場合には、頸部
進行がん(T3、T4症例)や放射線治療の効果がない症例には、頸部郭清術とともに舌の広範切除を行います(舌亜全摘出、舌全摘出)。両側性リンパ節転移が疑われる場合には、両側の頸部郭清術を行います。
リンパ節転移のない症例での5年生存率は85%と良い成績が得られていますが、リンパ節転移のある症例では不良です。舌がん全体での5年生存率は約60%です。
前述した疑わしい病変を認めたら、ただちに口腔外科などの専門医を受診して、専門的な検査を受ける必要があります。
また日ごろから、舌の側縁や下面を観察する自己検診も、早期発見につながる大切なことです。
小村 健
口のなかにできるがんで最も多いのが舌がんです。95%以上が舌の側縁にできます。舌の中央部にできるのはまれです。初期の舌がんではアフタ性口内炎と間違えやすく、放置していると進行がんになってしまいます。舌がんは表面に薄く広がるタイプと深部に向かって発育し
口腔内の不衛生がいわれています。たばこも誘因のひとつにあげられています。
初期の症状としては口腔内の痛み、食べ物がしみるなどが大部分ですが、違和感や腫瘤、白いものがあるなどの訴えもあります。進行してくると痛みが強くなります。また舌の動きが悪くなり、ろれつが回らない、飲み込みづらいなどの症状が現れます。
触診が大切です。触診により、周囲の舌の軟らかさとがんの浸潤による硬さとの違いがはっきりします。表在性のがんの場合でも触診にまさる診断法はありません。
深部に浸潤している場合にはCTやMRIを行い、がんの広がりを診断するのと同時に、頸部のリンパ節転移の有無を診断します。しかし、口腔のCT、MRIでは歯の治療に使われた金属材料のため良好な画像が得られないこともあります。
大きく分けて2つの治療方法があります。手術治療と放射線治療です。
Ⅰ期(長径2㎝未満)やⅡ期(長径2~4㎝未満)の舌がんでは放射線治療が有効です。外から放射線を照射する方法ではなく、組織内照射で放射線を出す針やワイヤー(
一方、手術は小さいがんでも有効です。大きな進行がんでは切除手術と再建手術を同時に行います。舌がんでは部分切除術、半切除術、亜全摘術、舌全摘術などがあります。部分切除術以上の切除では再建手術を行います。舌の大部分を切除しても、再建手術の進歩により術後の機能は比較的良好です。術後は積極的に舌を動かしてリハビリテーションを行う必要があります。
Ⅰ期やⅡ期のがんでも、初診時になかったリンパ節転移が治療後に現れることが約20~30%にみられます。見つけたら早急にリンパ節の摘出術が必要です。
口内炎が治りにくかったり、舌の側縁に白い
加藤 孝邦
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
(星野美穂 フリーライター/2019年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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