航空宇宙産業(読み)こうくううちゅうさんぎょう(その他表記)aerospace industry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「航空宇宙産業」の意味・わかりやすい解説

航空宇宙産業
こうくううちゅうさんぎょう
aerospace industry

各種航空機,ミサイル宇宙船打上げロケット,宇宙船 (人工衛星) ,宇宙探測機器類などの生産にかかわる産業の総称。航空および宇宙関係の工学および技術は,ここ数十年来,急速な発展をとげた。軽金属など材料の発達,多量生産方式の発展,軽量小型で高性能の計器類,電子装置,特に電子計算機の発達などは,すべて航空宇宙開発に伴って促進されたものである。航空宇宙産業を発展させることは,単に新しい航空機や宇宙船を開発する能力を向上させるだけでなく,関連分野の工学および技術の水準を高めることになる。このため先進諸国では,国策として航空宇宙産業の育成に力を入れている。航空宇宙産業は巨額な資金を要し,また一国の需要では自立が困難であることなどの理由からアメリカ,ヨーロッパ,日本の国際的な共同開発事業も盛んに行われている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

USスチール買収問題

日本製鉄は2023年12月、約141億ドル(約2兆2千億円)で米鉄鋼大手USスチールを完全子会社化する計画を発表した。国内の鉄鋼市場が先細る中、先進国最大の米国市場で、高級鋼材需要を取り込み、競争力...

USスチール買収問題の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android