船木沢(読み)ふなきさわ

日本歴史地名大系 「船木沢」の解説

船木沢
ふなきさわ

品類しなるい川の上流大船木おおふなき小船木こふなき両沢の総称。秋田藩の留山であった。大船木沢は一通いつとおり沢・銭屋ぜにや沢など八沢からなり、寛政六年(一七九四)の御留山ニ銅山片付山書上帳では米内沢よないざわ村枝郷根小屋ねごや長野ながの釣田つりた飛田新田とびたしんでん各村(現森吉もりよし町)および道城どうじよう村(現合川あいかわ町)、本城ほんじよう村枝郷向本城むかいほんじよう(現森吉町)、以上六ヵ村の日帰薪入会が行われた。

小船木沢(沢・立又たちまた沢など六沢)も浦田うらた寄延よりのぶ桂瀬かつらせ三ヵ村(現森吉町)の日帰屶伐入会沢になっている。前記三ヵ村の小船木沢入会は宝暦四年(一七五四)以来で、見継(救援)すべき七日市なのかいち村からも離れており、寛政四年には「三ケ村ハ見継も相成易、殊外伐山迚も無之在処故、末々ともに相片付三ケ村自由為致呉候様」(「七日市村肝煎より浦田他二村宛覚書」長岐文書)とあるように、比較的自由に入会していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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