精選版 日本国語大辞典 「色有る」の意味・読み・例文・類語
いろ【色】 有(あ)る
- ① 色のついた。
- [初出の実例]「なにいろにか、いろある御ぞどもの、ゆたちよりおほくこぼれいでて侍りし御やうたいなどよ」(出典:大鏡(12C前)三)
- ② 美しい。おもむきがある。
- [初出の実例]「我もまたここをせにせん宇津の山わけて色あるつたのしたつゆ」(出典:東関紀行(1242頃)前島より興津)
- ③ 容色が美しい。異性をひきつける魅力がある。
- [初出の実例]「実の恋といふは、たとへば色あるよそほひを見初て心をうつし」(出典:仮名草子・好色袖鑑(1682)上)
- ④ 芸妓などの美人が多く集まって、はなやかである。
- ⑤ 愛情を通じ合う。情を交わす。
- [初出の実例]「『其のうち色有る男あればこそ』といふ」(出典:随筆・独寝(1724頃)上)