花井村(読み)けいむら

日本歴史地名大系 「花井村」の解説

花井村
けいむら

[現在地名]紀和町花井

くち村より西南、北山川に臨む。「紀伊続風土記」は花井村は寛文六年(一六六六)九重くじゆう村より分れたとし、村名について「今花井村稲荷社ありて之を産土神とす、稲荷神は保食神なり、越前国気比神社も保食神ならんと先輩の説あれは、此村稲荷と云ふは元気比の神なるへし、然れは花井は気比と同しかるへし」と記し、また「花井村最旧く、本宮竹ノ坊文書に見えたり」とある。慶長検地高目録(和歌山県間藤氏蔵)および天保郷帳に記される九重村は現和歌山県熊野川くまのがわ町九重のほかに当地を含んでいた。明治四年(一八七一)七月和歌山県となり、同年一一月度会わたらい県となる。このとき当村の小名西の峯にしのみねは北山川右岸のため九重村に属し、九重村の小名百夜月ももよづきは北山川左岸のため当村に所属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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