花粉管(読み)カフンカン

デジタル大辞泉 「花粉管」の意味・読み・例文・類語

かふん‐かん〔クワフンクワン〕【花粉管】

花粉が発芽してできる管状構造雌しべ柱頭内に伸びて胚珠はいしゅに達し、花粉内の精核胚嚢はいのう内の卵細胞に導いて受精させる。

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精選版 日本国語大辞典 「花粉管」の意味・読み・例文・類語

かふん‐かんクヮフンクヮン【花粉管】

  1. 〘 名詞 〙 種子植物の花粉の発芽口から出て、めしべの柱頭から花柱を経て、胚珠(はいしゅ)に至る管状の原形質で、花粉管核と精核の通路となるもの。〔生物学語彙(1884)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「花粉管」の意味・わかりやすい解説

花粉管
かふんかん

花粉が発芽してつくる管状の構造物をいう。花粉が水分を吸収して膨潤し、原形質流動が始まると、やがて発芽孔より花粉の内壁が伸び出してきて花粉管となり、この中に核や原形質も移動する。花粉管の先端は透明で、RNAリボ核酸)や多糖類が多く、その部分で新しい壁をつくりながら伸長する。伸長するに従って液胞が発達し、「カロースの栓」ができる。これによって花粉管は、古い部分と、原形質流動を行う先端部分とに分けられる。花粉管は、普通1個の花粉から1本出るが枝分れすることも少なくない。

[田村道夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「花粉管」の意味・わかりやすい解説

花粉管
かふんかん
pollen tube

めしべの柱頭に到達した花粉の内膜が伸長して生じる管。柱頭の組織内に侵入し,めしべ内の胚珠に達する。その間,花粉核に由来した1核である生殖核がさらに分裂して,胚珠内に入り,受精に関与する。

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