花袋(読み)はなぶくろ

精選版 日本国語大辞典 「花袋」の意味・読み・例文・類語

はな‐ぶくろ【花袋】

〘名〙
五色の絹の布を縫い合わせて花形に作った香袋。におい袋。
蔭凉軒日録‐文明一八年(1486)二月一四日「自大上様花袋之用不紅白、其香深者尋之、可進之命有之」
② 帯柄の一つ。または、花模様袋帯か。
家族会議(1935)〈横光利一〉「花桐模様の羽織に花袋の帯をしめた春子は」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の花袋の言及

【匂袋】より

…袋物としても燧袋(ひうちぶくろ)とともに長い歴史を持ち,正倉院御物に小香袋が7口現存している。江戸時代になると,匂袋は一般化し,浮世袋,花袋,誰袖(たがそで)などの名で親しまれ,蚊帳に掛けたり,花街ではのれんにつける習いがあったが,しだいに懐中して使う形に変化した。香料はおもに丁字(ちようじ),麝香(じやこう),竜脳(りゆうのう)などが使われ,いろいろな調合法があった。…

※「花袋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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