国文(読み)コクブン

デジタル大辞泉 「国文」の意味・読み・例文・類語

こく‐ぶん【国文】

日本語で書かれた文章
国文学」「国文学科」の略。「国文を専攻する」
[類語](1和文邦文

くに‐ぶみ【国文】

平安時代国司から献上品に添えて朝廷に奉った文書

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「国文」の意味・読み・例文・類語

こく‐ぶん【国文】

〘名〙
① その国の国語で書いた文章。特に、漢文外国語で書いた文章に対して、日本語で書いた文章や文字。
随筆胆大小心録(1808)二三「俳かいの友で、むかしは度々出会した。互に又国詩国文の好(すき)にかわった」
※社会百面相(1902)〈内田魯庵女学者英語は級中で一番だった、文学にも通じてゐた、国文だってお幹さんなら負けない」

くに‐ぶみ【国文】

〘名〙 平安時代、国司から朝廷へ調(みつぎ)を奉る文書。
※新撰六帖(1244頃)五「春はまづ御調(つぎ)そなふる国文のさしていく代も君のみぞ見ん〈藤原光俊〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の国文の言及

【ハングル】より

… ハングルは李朝時代には正字である漢字に対する民間の文字として〈諺文〉とよばれ,従の位置を脱しきれなかった。甲午改革(1894)によって公用文にも用いられるようになって〈国文〉とよばれたが,朝鮮が日本の統治下にはいってから,〈ハングル〉という名称が考案された。これは,〈大〉を意味する古語〈ハン〉と,文字を意味する〈クル〉を結びつけたものであるが,〈韓〉の字音にも通ずるとして広く受け入れられ,大韓民国では今日正式名称として用いられている。…

※「国文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android