…中近世の井戸では,廃棄時に竹管や護符を埋めこんで,祭祀を行った例が少なからず知られている。【町田 章】 古くは水そのものが生活や生産にとって重要であったことや,中国から伝来した道教の影響もあって,井戸水が霊水視され,古くから各地で大井社・御井社などとよばれる神社がまつられており,また東大寺二月堂前の若狭井のように特別な伝承をもって神秘化されたもの,また仏像などがそのそばに安置されたものなども多かった。律令国家は駅家(うまや)に井戸を掘らせて通行者に供することを命じているし(《延喜式》),行基菩薩や弘法大師などによって開削されたと伝承される古い井戸は多いが,僧侶の社会事業の一つとして開削されたものが多かったことが推測される。…
※「若狭井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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