茄子歯(読み)ナスビバ

デジタル大辞泉 「茄子歯」の意味・読み・例文・類語

なすび‐ば【茄子歯】

虫歯になり、黒くなった歯。
おはぐろをつけた歯。また、なすの実の皮をあてて、おはぐろのまねをした歯。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「茄子歯」の意味・読み・例文・類語

なすび‐ば【茄子歯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 黒くなった虫歯。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「彼女が笑ふと、京都の女が愛らしいものの一つに数へる茄子歯(ナスビバ)が見えた」(出典蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉二)
  3. おはぐろをした歯。また、その人。
    1. [初出の実例]「冠をおいて・茄子歯見せて通る也」(出典:雑俳・伊勢冠付(1772‐1817))
  4. なすびがね(茄子鉄漿)
    1. [初出の実例]「をなごのやうな児をだく春 茄歯はかね霞(かすむ)かとしほらしや」(出典:俳諧・正章千句(1648)一〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android