彼女(読み)カノジョ

デジタル大辞泉 「彼女」の意味・読み・例文・類語

か‐の‐じょ〔‐ヂヨ〕【彼女】

[代]三人称人代名詞話し手、相手以外の女性をさす語。「彼女は遅れるらしい」⇔彼氏
[名]愛人恋人である女性。「彼女ができた」⇔彼氏
[補説]西欧語からの訳語「かのおんな」の「おんな」を音読した語。
[類語]彼氏此奴こやつこいつ其奴そやつそいつ彼奴かやつきゃつあいつやつやっこさんこの方この人その方その人あの方彼方あちらあの人彼氏ボーイフレンドガールフレンド愛人恋人情人いろいい人思い人思い者情夫間夫間男色男男妾若い燕情婦手掛け二号側室側女そばめ愛妾囲い者思い者内妻色女手つき一夜妻ラバーフィアンセダーリンハニーパートナーアモーレ

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精選版 日本国語大辞典 「彼女」の意味・読み・例文・類語

か‐の‐じょ‥ヂョ【彼女】

  1. [ 1 ] 〘 代名詞詞 〙
    1. 他称。
      1. (イ) 話し手、相手以外の女性をさし示す語。
        1. [初出の実例]「俗にいふお転婆なれども、彼女(カノジョ)は活溌だ、などといって、書生連によろこばるる小娘なり」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二)
      2. (ロ) ( 外国語の女性名詞の影響で ) 船などを女性に見たてていう。
        1. [初出の実例]「彼女はおとなしく、静に進んだ。〈略〉船は大うねりに乗って、心持よく泳いで行く」(出典:海に生くる人々(1926)〈葉山嘉樹〉九)
    2. 対称。俗に、男性が相手の若い女性をさして呼ぶ語。
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( [ 一 ]から転じて ) 恋人である相手の女性。〔ウルトラモダン辞典(1931)〕

彼女の語誌

( 1 )日本では古くから三人称は「かれ」で、男女両性を指していたが、西欧語に接して、男女の区別が必要となり、西欧語の三人称女性代名詞の訳語として生まれた。
( 2 )明治九年(一八七六)の「改正画引小学読本」に「彼女 カノジョ ムカウニヰルムスメ」とあるが、「じょ(女)」が独立して使われている時期なので、まだ一語とは認めにくく、「カノ+オンナ」と同じ意識で、ただし新しさを込めようとして「カノ+ジョ」と表現したものと思われる。一語の代名詞としての「かのじょ」が、広く一般に普及したのは大正以降である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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