茅花かす(読み)ツバナカス

デジタル大辞泉 「茅花かす」の意味・読み・例文・類語

つばな‐か・す【×茅花かす】

[動サ四]茅花の穂のようにする意》綿などをつまみひろげ、ほぐして柔らかにする。また転じて、気分を解きほぐす。心をなごませる。
「これを布子へ入れて、余ったを―・して襟巻にして」〈伎・天羽衣〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「茅花かす」の意味・読み・例文・類語

つばな‐か・す【茅花かす】

〘他サ四〙 (「かす」は接尾語か。茅花(つばな)の穂のようにするの意)
① 綿などをつまみ広げてほぐし、柔らかにする。
※俳諧・鷹筑波(1638)五「風の手でつばなかすみの衣かな〈重方〉」
② もみほぐして柔らかにする。入念に手入れをする。また、堅い気持をなだめてやわらげる。
浮世草子・紅白源氏物語(1709)五「立いでて舞せ給はば、いまのよのめんぼくをほどこし後代までのかたりつたへになり侍らんものをとつばなかし給ふほどに」
③ ひろげる。おしひろめる。また、敷衍する。
※俳諧・本朝文選(1706)九・弁類・人参弁〈許六〉「今の上手めく人は、毎度素問の語で堅め、本草の説をつばなかす」

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