菅菰(読み)すがごも

精選版 日本国語大辞典 「菅菰」の意味・読み・例文・類語

すが‐ごも【菅菰・菅薦】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. (すげ)真菰(まこも)
      1. [初出の実例]「にこり江におふるすかこもみかくれて我がこふらくはしる人そなき〈凡河内躬恒〉」(出典:続古今和歌集(1265)恋一・一〇〇八)
    2. 菅を編んでつくったむしろ。古くは、諸国で産したが、中でも陸奥(みちのく)産のものは「とふ(十編)の菅薦」として和歌によまれている。
      1. [初出の実例]「菅薦二枚長一丈二尺。広四尺」(出典:延喜式(927)二四)
      2. 「みちのくのとふのすがごもななふには君をねさしてみふにわれねん」(出典:袖中抄(1185‐87頃)一四)
  2. [ 2 ] ( 菅薦 ) 地唄。本調子の端唄伊丹の坂上蕉夢作。菊山検校・八重崎検校調。「とふの菅薦しき忍び」という歌詞からの命名

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android