菊間瓦(読み)きくまかわら

事典 日本の地域ブランド・名産品 「菊間瓦」の解説

菊間瓦[陶磁]
きくまかわら

四国地方、愛媛県の地域ブランド。
愛媛県今治市菊間町に由来する技や製法により菊間町で製造された粘土瓦起源は鎌倉時代の弘安年間(1278年〜1288年)、豪族河野氏支配下で製造が始まったとされ、約750年の歴史をもつ。江戸時代に松山藩奨励によって発展した。堅牢で耐久性・耐寒性ともにすぐれ、いぶし銀の特有の色と艶が特徴。高級和風住宅や神社仏閣の建築美を表現する際には欠かせない瓦である。愛媛県伝統的特産品。2007(平成19)年2月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5023936号。地域団体商標の権利者は、菊間町窯業協同組合・菊間瓦工業協同組合。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

世界大百科事典(旧版)内の菊間瓦の言及

【菊間[町]】より

…中世には菊万(きくま)荘,佐方保があった。弘安年間(1278‐88)の発祥といわれる菊間瓦の産地で,松山藩時代に窯元を27株に制限して質の低下を防いだ。皇居,京都御所,松山城にも使用され,伝統産業として今日も盛んに生産される。…

※「菊間瓦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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