日本大百科全書(ニッポニカ) 「菖蒲模様」の意味・わかりやすい解説 菖蒲模様しょうぶもよう 模様の一つ。菖蒲模様は写生風に表したものと、抽象的な菖蒲革模様とに分けられる。前者は沢や流水に咲くショウブを描いたもので、藤原時代以後、さまざまな工芸の分野で初夏の景を彩る模様として使われた。また菖蒲革模様は、染め革に多く使われたことからこの名があるが、簡略化した形のショウブを並列した模様である。ショウブは勝負、尚武ということばに通じるところから、主として武具や馬具の装飾模様として愛用された。[村元雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例