落し蓋(読み)オトシブタ

デジタル大辞泉 「落し蓋」の意味・読み・例文・類語

おとし‐ぶた【落(と)し蓋】

鍋などの容器の中にすっぽり落ち込み、直接材料にかぶさるふた。漬物桶のものもいう。さしぶた。
箱の側面をふたとし、左右の溝に沿って上げ下げして開閉するもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「落し蓋」の意味・わかりやすい解説

落し蓋
おとしぶた

魚や野菜を煮るとき、鍋(なべ)の大きさより小さい蓋を用いることがあるが、こうして煮汁の中の材料に密着する蓋をいう。落し蓋を用いるのは、煮物をするときに、煮汁の沸騰により煮くずれしないことと、熱が平均に材料に行き渡るので煮物はふっくらと仕上がることからである。落し蓋は木製に限らない。豆を煮るときには紙の落し蓋などを代用してもいい。この場合、豆は皮が破れずに柔らかく、しかもしわができないで見た目も美しく仕上がる。

多田鉄之助

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