葛文王(読み)かつぶんおう(その他表記)Kal-mun-wang

改訂新版 世界大百科事典 「葛文王」の意味・わかりやすい解説

葛文王 (かつぶんおう)
Kal-mun-wang

朝鮮新羅の最高貴族に与えられた称号三国時代に集中してみられる。その範囲は,王の父をはじめとして王母の父,王妃の父,王の同母弟,女王の配偶者など,すべて王の近親者に限られている。従来死後おくられる追封号とみなされてきたが,追封号としての確実な用例は7世紀中ごろ以前にさかのぼれない。6世紀もしくはそれ以前に生時におくられる尊称として発生し,やがて追封号となったものと思われる。
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