葦原国(読み)あしはらのくに

日本大百科全書(ニッポニカ) 「葦原国」の意味・わかりやすい解説

葦原国
あしはらのくに

神話に基づく日本国土の呼称で、アシ(葦)の生い茂る原の意。『古事記』『日本書紀』では「葦原中国(あしはらのなかつくに)」とみえ、天上界の「高天原(たかまがはら)」、地下の「黄泉国(よみのくに)」に対する中央の世界、つまり人間界をさすが、高天原からみて、海辺にアシの繁茂するいまだ開けない(これから開き、治めるべき)土地と考えられている。なお、「(豊(とよ))葦原瑞穂(みずほ)の国」ともいうが、「豊」は豊か、「瑞(水)穂」はみずみずしく実る稲の穂の意の美称

[藁科勝之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android