朝日日本歴史人物事典 「蓑正高」の解説
蓑正高
生年:貞享4(1687)
江戸中期の幕府代官。通称は庄次郎,笠之助。松平光長の家臣小沢庄兵衛の長男,江戸生まれ。享保1(1716)年猿楽師で宝生座配下の蓑(巳野)兼正の養子となり,同3年に家督を相続。農政,治水に通じ,田中丘隅の娘を妻とする。同14年幕府に召し出され,大岡忠相の支配下に入り,相模国足柄上・下郡の内73カ村を支配,酒匂川の普請なども行う。元文4(1739)年代官となり扶持米160俵。支配地はのちさらに加増され,計7万石となった。延享2(1745)年勘定奉行の支配下に移るが,寛延2(1749)年手代の不正のため罷免され,小普請入り。宝暦6(1756)年隠居。剃髪して相山と号した。<著作>『農家貫行』
(大石学)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報