蓬蓬(読み)ほうほう

精選版 日本国語大辞典 「蓬蓬」の意味・読み・例文・類語

ほう‐ほう【蓬蓬】

〘形動タリ〙
① 草が生い茂るさま、また、髪やひげがのびて乱れているさま。
※玉塵抄(1563)三六「琰がかみもほうほうとしてはたして走て」
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉四「六尺ゆたかの赤髯蓬々たる、併し人相のいい西洋人が」 〔詩経小雅・采菽〕
② 煙や蒸気が盛んに立ちのぼるさま。
愛弟通信(1894‐95)〈国木田独歩海上の忘年会「シガーの煙の蓬蓬(ホウホウ)として起る処」
③ 風がはげしく吹くさま。
※東海一漚集(1375頃)一・擬古「浩浩劫末風、塵土飛蓬蓬」
日本風景論(1894)〈志賀重昂〉五「風一たび蓬々として起り、波浪を振ふに当りては」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「蓬蓬」の意味・読み・例文・類語

ほう‐ほう【××蓬】

[ト・タル][文][形動タリ]
葉が生い茂るさま。また、髪やひげが伸びて乱れているさま。
「―と延びた髪」〈大岡・野火〉
蒸気や煙が勢いよく立ち上るさま。また、風が強く吹くさま。
「シガーの煙の―として起る処」〈独歩・愛弟通信〉

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