ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蔵巴汗」の意味・わかりやすい解説
蔵巴汗
ぞうはかん
Cang-ba-han; Ts`ang-pa-han
[没]1642
主家リンプンパに代わって 17世紀前半にチベットを支配したシンシャクパ Zhing shag paの最後の王。蔵巴汗はツァン地方を根拠地としたチベット王をさす中国側の呼称。名はカルマ・テンキョン・ワンポ Karma bsTan skyong dbang po。法律を整え,仏教を保護したが,カルマ派 (→カーギュ派 ) を中心とした非改革派と手を結び,ターラナータらを重用したため,ゲルク派 (→ツォンカパ ) とそれを支持するウ地方の勢力と対立。後者と連携した顧実汗に 1642年に殺され,ダライ・ラマ政権が成立した。
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