日本歴史地名大系 「蔵目喜村」の解説
蔵目喜村
ぞうめきむら
阿武川の支流蔵目喜川の下流域、およびその支流である
蔵目喜は古くから銅を中心とした鉱山として知られ、「延喜式」(主計上)長門国の項に調として「綿・糸・雑鰒、但大津・阿武両郡浮浪人調、充採銅鉛料」とある阿武郡の銅鉛はこの地のことをさすといわれる。この銅が長門の鋳銭所(のちに周防)に送られていたとされる。
中世の蔵目喜は東隣の生雲郷の中に含まれていたらしく、慶長一五年(一六一〇)の検地帳は「蔵目喜鉛山」として鉱山石高のみを三千二四一石余と記す。村高は生雲郷分に含まれていたと思われる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報