薄香浦(読み)うすかうら

日本歴史地名大系 「薄香浦」の解説

薄香浦
うすかうら

[現在地名]平戸市鏡川町

鏡川かがみがわの北部中央にあり、深い入江がある。中世より湊津の機能があった。一五六三年(永禄六年)四月一七日のフェルナンデス書簡(イエズス会士日本通信)にオスカOcuquaとみえ、前年のクリスマスの後にイエズス会上長トルレス神父が生月いきつき(現生月町)まで赴いたとき、フェルナンデス修道士らは平戸の後方の当地まで随行していったという。フロイス「日本史」によれば、Voccucaから船に乗ったという。寛永四年(一六二七)頃、薄香浦に明石善太夫・吉村五兵衛が鯨組を置いていた(西海鯨鯢記)。一六三五年九月、オランダ商館の舵手フィッセルは商館長の命で薄香に赴き、船の出航のための下見を行っている(平戸オランダ商館の日記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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