藤丸(読み)ふじのまる

精選版 日本国語大辞典 「藤丸」の意味・読み・例文・類語

ふじ‐の‐まる ふぢ‥【藤丸】

[1] 〘名〙
① 藤の花を円形図案化した模様。
太平記(14C後)二四「薄色の生の衣、藤(フヂ)の丸の指貫也」
② 紋所の名。二房の藤の花を左右から輪状に図案化したもの。上がり藤と下がり藤とある。
※俳諧・毛吹草(1638)五「松笠にしるしと成や藤の丸〈吉弘〉」
[2] (藤の丸) 江戸時代、静岡市清水区の清見寺の下にあった有名な膏薬店。また、その膏薬。もと清見寺製の薬を売り出したもので、江戸、京、大坂などに出店があった。
※一目玉鉾(1689)二「此所に藤の丸かうやく屋軒をならべて見へける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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