藩議会(読み)はんぎかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「藩議会」の意味・わかりやすい解説

藩議会
はんぎかい

明治政府成立直後に設置された各藩の議会。1868年(明治1)政府は政体書を公布して府藩県三治制を施行し、ついで藩政を統制するため藩治職制を制定した。そのなかに「大ニ議事ノ制ヲ立ラルヘキニ付、藩々ニ於(おい)テモ各其(その)制ヲ立ヘシ」とあり、これによって各藩は議事所、議事局、公議局、集議所、会議堂、議政堂などと称する藩議会を開設した。公議世論の風潮の高まりに即応するもので、多くは上下二局に分けられ、下局の議員には庶民から公選された場合もある。しかし実質諮問機関にすぎず、実効があがらないまま廃藩置県によって自然消滅。かわって県、大区、小区または町村などを単位とする民会が開かれ始めた。

[時野谷勝]

『尾佐竹猛著『維新前後に於ける立憲思想』(1929・邦光堂)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む